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人手不足を解消したい!介護職員の定着のために

2018/08/27
人手不足を解消したい!介護職員の定着のために

高齢者の増加に伴い、介護事業の需要は確実に高まっています。しかし、その一方で、事業を立ち上げたものの、介護職員がなかなか集まらず、また、集まってもすぐに辞めてしまって経営が困難になってしまうといったケースも少なくありません。介護サービス自体は求められていても人手不足が事業の継続を難しくしているのです。そこで、人手不足を解消したいと考えている経営者のために、人材の集め方や離職の防止対策などについて解説をしていきます。

慢性的人手不足の介護業界

介護事業を行っている事業所の多くが人手不足に悩んでいます。まず、募集をかけても人がなかなか集まりません。その主な理由としては就職希望者が介護職に対して「賃金が安い」「仕事がきつそう」「社会的地位が低い」といった負のイメージを持っていることが挙げられます。それに加えて、少子化などが原因で求人市場全体が売り手市場になっているという現状があります。就職に対して選択肢の幅が広くなったのであえて介護職を選ぶ必要性が低いというわけです。

また、離職率が高いことも人手不足の見逃せない原因となっています。せっかく介護職員として働き始めても、想像以上に仕事が重労働だったり、職場でのコミュニケーションがうまくいかなかったりして早期に仕事をやめてしまう人が多いのです。そうすると、事業所側とすれば随時求人を出さなくてはならなくなってしまいます。その結果、人の出入りが激しく、技術の継承もままならないという状況になってしまいます。おまけに、人がしょっちゅう代わるのでお互いのコミュニケーションが取りづらく、ますます職場環境が悪くなるという悪循環に陥りがちです。

こうした状況を打破するために、賃金を上げることで人的資源の安定化を図ろうとする事業所も存在します。しかし、その結果、人件費が経営を圧迫し、倒産に追い込まれるといったケースも少なくないのです。一方、政府も介護職員の人手不足に対してはさまざまな改善策を考案して実行に移していますが、未だに根本的解決には結びついていないのが実情です。

介護人材をどのようにして集めるか

人を集めるにはこちらから情報を発信していくことが大切です。特に、現代においてネットによる情報発信は大きな意味を持ちます。なぜなら、就職希望者の多くは最初にネットを使って職場がどのようなところかを調べるからです。ところが、介護業界ではネットでの発信には消極的なところが少なくありません。たとえ、自社のホームページを持っていたとしても何年も更新していなかったりします。それでは、その職場で働いてみようと思わせるのは困難でしょう。したがって、ホームページの情報などは頻繁に更新していく必要があります。

また、求人広告の出し方も注意が必要です。人手不足だといっていつも同じ広告媒体に同じ内容の求人募集を掲載していると人がすぐに辞める職場だと認識されてしまいます。そうなると、警戒されて人はなかなか集まりません。それに、「明るい職場」「アットホームな職場」といった抽象的なフレーズを強調するのも避けたいところです。具体的にアピールする箇所がないから見せかけのキャッチコピーを用意しているのだと思われてしまいます。したがって、ホームページにしろ、求人広告にしろ、負のイメージを持たれないように気を遣いつつ、具体的な魅力をアピールしていくことが大切になってきます。

ただ、ホームページや広告の内容だけでは職場の良さを伝えきれない場合もあるはずです。そういう時は見学会などを実施するのが有効です。職場の良さをより具体的に説明できますし、事前に人材のミスマッチを防止することにもつながります。

介護職員間の人間関係を改善して定着させる

たとえ、人員を補充することができたとしても、その多くがすぐに辞めていくようでは人手不足が解消できたとはいえません。新たに雇い直すたびに、スタッフの教育も最初からやり直さなくてはならないのでコストも上がるばかりです。それを防いで職員の定着率を高めるには職場環境の見直しが必要になってきます。特に、人間関係の改善は急務です。なぜなら、介護職員の離職理由の中でトップを占めるのが職場の人間関係だからです。介護の仕事は大変な面が多く、それだけに意見が対立しやすくなります。そうなると、職場が殺伐とした雰囲気となり、離職につながってしまうというわけです。

そうした事態を改善するために、まず行わなければならないのが現場における人間関係の把握です。そして、派閥があればそれを解体するために別々のセクションに振り分ける必要があります。同時に、ユニットやチーム単位ごとに人間関係を調整できるリーダーを置くことも大切です。また、現場スタッフの上の立場にいる人たちには高圧的な態度にならないよう、協力を求めることも重要なポイントとなります。その他に、自分が正当に評価されていないという思い込みから人間関係が悪化する場合があります。「なぜ、あの人ばかりほめられて、自分は評価されないのか」といった具合です。そういうケースでは、主観に頼らない客観的な評価システムを導入することで人間関係に改善がみられる場合があります。

以上のように、現場を見直し、人間関係の悪化を改善していくことが離職の防止につながっていくはずです。

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