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介護施設運営者は必ず知っておきたい!介護保険外サービスとは

2018/07/02
介護施設運営者は必ず知っておきたい!介護保険外サービスとは

多くの高齢者にとって介護保険制度を通して受けることができる介護サービスは生活の大きな支えです。しかし、高齢者といっても求めるサービスは人によってさまざまです。介護事業を取り組む運営者にとって、そんな利用者たちのニーズに応え、提供できるサービスを幅広く把握しておくことは必須です。少子高齢化が今後ますます進むことが予測される中で、ますます重要な役割を担うことが予想される介護施設の運営者として、提供できる介護サービスの内容を知っておくことは重要となります。そこで、今回は、保険制度の対象となっているサービス以外の「介護保険外サービス」について詳しく解説します。

介護保険外サービスとはどのようなもの?

「介護保険外サービス」とは、介護保険が適用されない介護サービスのことです。日本では介護保険制度というシステムがあり、40歳になると保険料を負担することが義務となっています。介護保険制度は1997年12月に制定され、2000年4月に施行された法律です。特に加入手続きをしなくても保険の加入者となります。そして、65歳以上で介護や支援が必要であると認定されると介護保険制度で定められている介護サービスを受けることができるようになっているのです。さらに、特定疾病として指定されている16種類の病気の診断を受け、介護を必要とする40~64歳までの人も介護サービスを受ける対象となっています。サービスを受ける際の自己負担費用は原則、実費の1割です。ただし、一部、2割を自己負担とする場合もあるほか、2018年8月からは3割負担となるケースもあります。

しかし、介護サービスに対する多様なニーズがあるなかで、介護保険で適用されるサービスの提供だけでは十分に利用者のニーズに応えることができないケースもあります。そこで、介護保険の適用範囲外でも提供できるサービスとして「介護保険外サービス」があるのです。介護保険外サービスは介護保険の対象外のサービスとなるため、費用は全額を利用者が負担します。また、介護保険の適用内であれば、受けるサービスについてケアマネージャーがケアプランを作成し、サービス内容を把握していることが通常です。しかし、介護保険外サービスについては、ケアマネージャーなどの介護の専門家に情報の把握や管理をしてもらえない場合もあります。

介護保険外サービスはどんな被介護者向けのサービス?

介護保険外サービスは、要介護認定を受けていない人でも利用できるサービスです。そもそも、介護保険サービスを受けるためには認定を受ける必要があります。要介護認定は要支援1~2、要介護1~5の7つのランクに分けられていて、個々の状態がどの程度の介護サービスを必要としているかを判断された上でサービスが提供されるシステムです。認定を受けるためには、患者やその家族が市区町村に申請を出すことが必要となります。そして、申請を受けた市区町村が介護サービスの利用希望者の主治医の意見書を取り寄せ、さらに、訪問調査をして心身の状況を把握することにより認定を出すのです。

調査などの結果、7つのどのランクにも該当しないと判断されると非該当という決定が出されます。非該当の認定を受けた人は要支援や要介護のどちらにも該当しない、支援や介護を必要としない状況であると判断された人たちです。しかし、介護と全く無縁であるという人では必ずしもなく、将来的に要支援や要介護となるおそれがある人や、現状でも何かしらの支援を求めている人も含まれています。自分の身の回りのことなど生活の基本的なことは自身ですべてできる人であっても、荷物のある買い物や1人での外出への不安など高齢であるゆえの生活の困難を持っているケースもあるのです。そのような場合に介護保険サービスの認定を得ていなくても受けることができる介護保険外サービスは便利なサービスとなります。

また、要介護認定を受けている人でも認定を受けたレベルで適用されるサービス以外の支援を受けたいと考える場合もあります。介護保険サービスはレベルごとに適用範囲が決まっているため、適用外の支援を受けたいと考える高齢者にとって介護保険外サービスは需要のあるサービスとなっているのです。

どんな種類の介護保険外サービスがあるのか

介護保険の適用外サービスを提供する介護保険外サービスには、たとえば、高齢者の見守りを行うサービスがあります。介護認定を受けていないということは基本的には日常生活のことはすべて自分でできる人です。そのため、なかには一人暮らしをしている高齢者もいます。しかし、普段の生活では支障がない人でも高齢であるため、近くで様子を見ることができない家族にとっては不安に感じるケースもあるものです。そのような際に、家族に代わって高齢者の安否を確認するサービスが見守りサービスとなります。

サービス提供の方法には、自宅を直接訪問し、健康状態や安否を確認した上で家族に報告をする訪問型というものもあります。また、自宅内にセンサーを取り付けて、センサーに長時間反応がないと家族に連絡が入るタイプもあるのでます。センサー型では、温度や照明、動作などを検知してスマートフォンなどで家族が随時確認できるシステムもあります。

ほかにも、食事の宅配サービスもあります。高齢者の健康や栄養バランスを考えて作られた食事を自宅に届けるというものです。普通食だけではなく、噛む力や飲む力が衰えた人向けのとろみ食などを取り入れた介護食や、糖尿病や腎臓病などで食事制限がある人向けの病気に配慮した食事を提供するところもあります。

さらに、掃除などの家事代行や定期的に寝具を高温乾燥させるといった内容のものもあるが介護保険外サービスです。公共の交通機関の利用が難しい高齢者を対象に送迎を行ったり、旅行に付き添い宿泊先で介護支援を行ったりといった内容のものもあります。さまざまな種類がある保険外サービスは自治体が行っていることもあれば、民間の企業が提供しているケースもあり、さまざまなニーズに応えるべきサービスが提供されているのです。

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