
介護食のエキスパート!介護食士の資格の種類と取得方法を紹介

高齢化が進む現代では、高齢者が食べやすく安全な介護食へのニーズが高まっています。さらに、食べることへの重要さが見直され、美味しいと感じられる介護食が求められている点も見逃せません。「介護食士」は、取得すると介護食の専門家であることを認定される資格です。この記事では、資格の種類や取得方法を詳しく紹介します。介護食士の資格にチャレンジして、高齢者の豊かな食生活に貢献しましょう。
1.介護食は、実はとても大事
一般的に、人は年齢を重ねていくと歯に問題を抱えやすくなります。歯茎が弱る、歯が抜けるなどの状態が起こりやすくなるため、高齢になるほど義歯になる可能性も高くなるといえます。義歯が合わなければ食べ物を噛みにくくなるので、食が細くなることも考えられるでしょう。栄養面を重視してきた従来の介護食の場合は、美味しくないというイメージが拭えませんでした。しかし、近年では要支援や要介護になっても、口から食べ物を美味しく食べることの重要性が再認識されています。安全性にも配慮された美味しい食事を楽しく摂取することは、生活全体の質を高めることにもつながるのです。また優れた介護食には、身体機能を維持するだけでなく、精神面への好影響があることもわかってきました。
2.介護食士とは
「介護食士」は、介護職員の調理技術を向上させるために公益事業として創設されました。公益社団法人 全国調理職業訓練協会が主催し、内閣総理大臣が認定する資格です。専門学校などで行われる講習を受講し、要介護者の食事に対する専門知識を学んだと認められ、筆記・実習の修了試験に合格した人に与えられる資格です。介護食士になるために学ぶべき内容は多く、出席率や試験の点数も一定の水準であることが求められます。72時間におよぶ充実した講習内容は、高齢者が適切な介護食で前向きに生きるために必要な知識といえます。
3.介護食士の種類
介護食士の資格には、3つの種類があります。一般の人も受講できる基礎的な3級から、より専門的な学びの1級まで、受講する人のレベルに合わせた内容になっています。それぞれの級について紹介するので、受講する際の参考にしてください。
3-1.介護食士 3級
「介護食士3級」の受講資格は不問なので、誰でも受講可能です。3級では、高齢者の持つ身体的な特長や必要な栄養の基礎知識などを学びます。その上で、食べやすく飲み込みやすい、美味しい食事の作り方について受講します。学科は25時間で、内容は「介護食士概論、医学的基礎知識、高齢者の心理、栄養学、食品学、食品衛生学」です。なかでも栄養学と食品学、食品衛生学は、「基礎」と「高齢者」、2つの講義が設けられています。実習は47時間で、「調理理論・調理実習I、調理理論・調理実習II」について学びます。受講後に修了試験を受けて、合格すれば3級の資格が取得できます。
3-2. 介護食士 2級
「介護食士2級」の受講資格は、3級を取得していることです。医学的な基礎知識や高齢者の心理、美味しい介護食などについて、3級よりも詳しい内容を学んでいきます。生活習慣病予防食や、従来の介護食から展開するレシピなどについても詳しく学べます。16時間の学科講習では、「医学的基礎知識、高齢者の心理、栄養学、食品学、食品衛生学」についての講義が行われます、また、「調理理論・調理実習」では、56時間におよぶ実習が行われることからも、実践的な技術を身に付けることを目的とする資格であることがわかるでしょう。受講後には修了試験が実施され、一定の水準で合格すれば介護食士2級の資格を取得となります。
3-3. 介護食士 1級
「介護食士1級」は、25歳以上の方で介護食士2級を取得していることが受講の条件です。さらに、介護食士2級を取得後、2年以上にわたり介護食調理を経験していなければなりません。基本を学んだ人が、応用するための知識や技術を習得するための資格で、介護食士の資格のなかでは最も専門的な資格といえるでしょう。1級では、高齢者の栄養状態の判定や低栄養への対処方法、持病がある高齢者など個々の身体状況に合わせたレシピなどについて学んでいきます。32時間の学科講習の内容は、「医学的基礎知識、高齢者にかかわる制度、栄養学、食品学、食品衛生学」です。40時間の実習では、「調理理論・調理実習」が行われます。受講後の修了試験に合格すれば、介護食士1級の資格を取得できます。
4.介護食士になるためには
介護食士になるには、2つの方法があります。1つは、講習会を実施している学校に入学して受講する方法です。もう1つは、一般人の受講の受け入れをしている施設で受講する方法です。講義を受ける際には、受講条件や取得したい級について確認が必要となります。介護食士3級の場合、一般人と学生では対象区分が異なるため、申し込み時によく確認しましょう。介護食士の講義を行っている学校は、認定資格制度を主催する公益社団法人 全国調理職業訓練協会のホームページに記載されているので確認してください。
5.介護食士は、人の役に立てる仕事
介護食士の資格は、栄養士だけでなく、ホームヘルパーなどの介護に携わる人も取得しておきたい資格です。高齢者の食事に関わる人が、安全で美味しい食事を提供できれば、生活全般にもよい影響がおよぶことでしょう。超高齢化社会といわれている日本では、専門的な知識や技術を取得できる介護食士に高い需要があります。介護食士は、要介護の高齢者が自分に合う食事を楽しめるようにする、人の役に立てる仕事です。
6.知っておきたい介護ファクタリング
介護事業者の方は、介護食士の資格のほかに、介護ファクタリングについても知っておくとよいでしょう。「介護ファクタリング」とは、介護報酬を受け取る権利(介護報酬債権)をファクタリング会社に買取ってもらうことで、介護業者が前払いで介護報酬を受け取れる仕組みです。介護ファクタリングを利用すれば前払いで入金されるので、資金繰りがスムーズになるでしょう。介護食士の資格取得や環境を用意する必要がありますので、資金繰りについて困っている介護事業者の方は、介護ファクタリングをご検討ください。
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