介護事業経営支援サイト「けあコンシェル」
けあコンweekly記事

介護ロボットの導入支援事業とは?導入事例やメリットについて解説!

2021/08/30
介護ロボットの導入支援事業とは?導入事例やメリットについて解説!

ロボット技術を利用した福祉用具として、「介護ロボット」は徐々に実用化されつつあります。介護ロボットの導入により、要介護者に充実したサポートが提供される場面も増えてきました。また、介護をする側(介護者)の負担もロボットによって軽減されます。この記事では、介護ロボットの導入事例や現場でのメリットについて解説します。

介護ロボット, 導入

1.介護ロボットを導入するメリット

大きなメリットの1つは、「介護者の仕事を楽にすること」です。これまでの介護の現場では、介護者にかかる負担が少なくありませんでした。なぜなら、要介護者の補助は、細心の注意を払って行うべき仕事だからです。介護者は、常に要介護者の身体、精神状態を配慮しながら行動しなければなりません。そのため、要介護者を支えながら歩いたり、安全に車いすへと安全に座らせたりするなど、神経をすり減らせる場面がたくさんありました。介護ロボットを導入することによって、これらの介護業務の援助や自動化が可能となります。結果として、介護者が抱えてきた精神的負担も軽くなっていくでしょう。

次に、要介護者の「罪悪感を減らす」のも、介護ロボットに期待されている役割です。要介護者の中には、自分が介護してもらうことに対して、恥ずかしさや申し訳なさを感じてしまう人も少なくありません。しかし、相手がロボットなら、これらのネガティブな心理状態に陥らずに済むのです。さらに、ロボットによって介護の現場の人材不足を補えるのも、見逃せないメリットでしょう。社会の急激な高齢化が進んでいる現代においては、労働力としての介護ロボットに、ますます注目が集まっています。

2.介護施設での導入率は低い!導入を阻む要因は?

様々なメリットがあるにもかかわらず、2021年8月時点での介護ロボットの導入率は、それほど高くはありません。多くの介護施設では、介護ロボットに頼らず、人間だけが介護の仕事を行っている状況です。導入が進まない最大の要因は、「コスト」でしょう。介護ロボットは、導入費用が高いだけでなく、メンテナンスや研修にもお金がかかります。それだけの余裕がある介護施設は、少数派だといえます。さらに、これらのコストを支払えるとしても、「費用対効果が十分ではない」と考える経営者も多いのです。

次に、「操作が難しい」というイメージも、介護ロボットの導入を妨げています。これまでの介護施設では、手作業を中心に業務を進めてきました。それを改めて、ロボットに切り替えていくことについて、多くのスタッフが抵抗を感じてしまうのです。「ロボットに任せなくても人間でこと足りる」と考えているスタッフが多いという状況もあり、介護ロボットの導入には、多くの施設が消極的となっています。

3.介護ロボット導入支援事業とは

厚生労働省による「介護ロボット導入支援事業」とは、介護ロボットを導入しようとしている施設に対して、国が行うサポートのことです。具体的には、20万円を超える介護ロボットの導入費用を助成してもらえます。この事業の目的は、介護ロボットによる介護者の負担軽減です。ただし、支援対象となるロボットは、「目的要件」「技術的要件」「市場的要件」の3つを満たしていなければなりません。

目的要件とは、要介護者の日常生活をロボットが支援していることです。移動や排せつなど、厚生労働省が定めた状況下で使われるかどうかが条件となります。次に、技術的要件とは、ロボットが従来の技術では果たせなかった作業をしてくれるということです。あるいは、経済産業省の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」で採択されたロボットがあてはまります。そして、市場的要件とは、一般販売されているロボットという意味です。なお、これらの要件を満たすロボットは、「公益財団法人テクノエイド協会ホームページ」や「経済産業省ロボットポータルサイト」で確認できます。

4.現場で活躍!介護ロボットの導入事例

まず、「移乗アシストロボット」は、介護の現場で重宝されています。このロボットは、ベッドから車いす、車いすからベッドといった「移乗」の場面で活躍します。操作自体は単純ながら、要介護者を安定した姿勢のままで移乗させられるのがメリットです。介護者にとって、移乗は、体力も集中力も必要なだけに、ロボットに任せることで、負担はかなり軽くなるでしょう。

次に、「入浴支援ロボット」も、代表的な介護ロボットの1つです。このロボットは、洗い場への移動や浴槽への出入りで使われています。体の不自由な人は、入浴時の立ち座りが難しい場合があります。入浴支援ロボットを使えば、要介護者を同じ体勢のまま移動させられるでしょう。ロボットにずっと座ったまま、入浴の一連の流れをこなせる仕組みです。

また、「見守りロボット」も、要介護者の健康を保つために重要な役割を果たすことを期待して導入されています。このロボットは、ベッドに横たわった要介護者の動きや呼吸数、心拍数を常にチェックしています。要介護者の健康状態に起きる些細な変化も見逃しません。人間の目では難しい、24時間にわたる要介護者の観察を可能にしてくれます。

5.介護事業の資金繰りには便利なファクタリングサービスを!

リコーリースの介護報酬ファクタリングは、介護・福祉事業者向けに提供されているファクタリングサービスです。最短5営業日で現金化でき、様々な事業に投資できます。介護ロボットの導入のように、多額の資金が必要な際には、利用できる場面も多いでしょう。しかも、借入金ではないので負債にはなりません。新設法人や新規開設事業所も対象となります。

リコーリースの介護報酬・障がい福祉ファクタリングは、“負債”扱いにならずに“早期”資金調達ができる介護事業、障がい・福祉事業者向けの金融サービスです。最短5営業日で資金化も可能。サービスの詳細は下記バナーをクリックください。

介護報酬・障がい福祉ファクタリングを見る

けあコンシェルでは会員登録いただきますと『実践CaseStudy』や『介護Report』などの介護業界の旬な情報をご覧いただけます。
けあコンシェル会員登録をされた方は、必ず弊社サービスをお受けいただくということではございませんので、お気軽にご登録ください。

新規会員登録をする
他にもこんな記事があります

福祉医療機構が行った特別養護老人ホームの人材確保に関する2024年度の調査結果によると、職員が「不足している」と回答したのは933施設の69.0%で、前年度(863施設)を1.3ポイント下回った。同機構の調査レポート...

Q. 「介護職員等処遇改善加算」のキャリアパス要件等の経過措置は継続されないのでしょうか?「介護職員等処遇改善加算」(以下、新加算)のキャリアパス要件について、2024年度中は年度内対応の誓約でよいと...

日本看護協会は、2026年度予算で在宅など介護サービスに従事する看護職員の確保・定着につなげるための処遇改善などを求める要望書を厚生労働省に提出した。厚労省側は介護報酬の基本報酬と加算の両面で処遇改善に対...

厚生労働省は4日、認知症老人徘徊感知機器など通信機能を備えた福祉用具の通信や受信端末の費用は介護保険の給付対象外とする案を「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会」に示し、おおむね了承された(参照)。これ...

東京都は、3年に1回行っている在宅系と施設・居住系の介護事業者を対象にした運営状況調査を2025年度に実施する(参照)。東京都介護現場革新会議は4日、介護現場でのデジタル化の状況などを詳しく把握するため、調査...

けあコンシェルには、こんなサービスがあります
>>その他サービスを見る

早期資金化!介護報酬ファクタリングサービスで解決!現行の介護保険制度では、国民健康保険団体連合会(国保連)から介護報酬を受け取るまでに約2ヶ月かかり、その間に発生する人件費など資金が必要になります。リコーリースの「介護報酬ファクタリングサービス」を利用すれば、通常より1.5ヶ月も早く資金化することができます。

ご利用者様の預金口座から利用料金を口座振替いたします。弊社の口座振替ネットワークを利用して、電気料金などの公共料金と同じように、ご利用者様の預金口座から利用料を口座振替するシステムです。振替日は4日、20日、27日をご用意しております。

車両リースは、資金の効率的な活用を実現し、メンテナンスなど煩雑な管理業務もアウトソーシングできるため多くの企業に採用されています。一般的に車両リースを大別すると、ファイナンスリースとメンテナンスリースに分類することが出来ます。

商圏分析サービスとは、これからデイサービスの開業をお考えの方、既にデイサービスを開業しており増店をお考えの方へ出店したい地域の情報を提供させていただくサービスです。簡易版では、出店したい地域の商圏内における3種類のレポートを「けあコンシェル」会員様限定で無料にて提供いたします。

利厚生の充実は、優秀な人材確保の切り札です。アウトソーシングサービスを活用することで、豊富で充実したメニューを従業員やそのご家族の皆様へ提供でき、満足度を向上することができます。

2024年度介護報酬改定~意見交換会 をダウンロード
介護保険制度の見直しをダウンロード
感染症や災害への対応力強化へ!BCP 業務改善計画とは?をダウンロード
ヘルスケア・マネジメント.com
ガソリン給油カード、入会金年会費無料

ページトップへ戻る