
介護事業参入の手引き

高齢化が今後ますます進む状況で、いろいろな分野から介護ビジネスが注目されています。多くの産業が、シニアシフトする社会に関心を寄せているのです。起業するだけでなく、異業種から介護ビジネスに参入してみようという人も増えています。他業種の経験を介護の現場向けにアレンジして特色を打ち出し、支持が集まることもあります。今回は、異業種からの介護ビジネス参入について詳しく解説していきます。
介護の現場を知るには?
業界経験のない人が介護ビジネスを始める際、スタッフに有資格者や経験者を採用することで、業務自体は可能になります。ただし、介護の事業内容は「人が人にサービスを提供する」のが重要な仕事です。経営者だからといって、マネジメントや数字の管理に特化すればよいことにはなりません。各スタッフや利用者ごとの個性によって、業務上の対応は大きく変わってきます。
また、利用者の身体の状態の変化や、生活環境、家族の状況に合わせて、適切な助言やマネジメントも必要となります。安易なマニュアル対応は、思わぬ事故やクレームに繋がりかねません。
現場の業務に直接関わらない場合でも、各ケースに適切に対応するには、基本的な知識や資格が役立ちます。介護ビジネスに参入しようと思ったら、「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」などの資格を取得し、現場実習などを経験するとよいでしょう。介護スタッフの実感を味わうことで、何が仕事のやりがい・苦労の元になるのか、現場をイメージしやすくなります。
介護ビジネス参入のポイント
多くの人や企業が介護ビジネスに参入すれば、利用者にとっては選択肢の幅が広がり、競争原理で業界全体のサービスの質も向上します。しかし、「成長産業だから」という理由だけで、介護業界の現状や開業のデメリットを深く検討せずに参入するのはリスクが伴います。
【参入を検討する際、注意したいポイント】
- 介護の現場を知り、業務内容・人材について理解する
- 介護保険の基礎知識を持ち、介護報酬の改訂に備える
- 他業種で得た知識・経験を、介護事業にどう活かすか考える
- 開業する地域の特性を把握する
- フランチャイズや、介護保険外サービスも検討してみる
- 利益優先にならないよう、介護への強い想いと「理念」を固める
介護事業は、利用者の生活や命を預かっているという認識を持ちましょう。また、自分自身の「理想の老後」はどんな生活か考えてみることも大切です。未来の姿を想像し、利用者の生活に具体的なイメージを持って寄り添うことで、事業のポイントや理念が浮かびあがってきます。
介護サービスの利用者は、社会でさまざまな仕事に就いてきた、人生経験の豊富な人たちでもあります。介護ビジネスの経営者が介護以外の業界を知り、多くの経験を積んでいることは、有利に働く面も大きいのです。介護業界の常識にとらわれず、新しいニーズや新しいサービスを生み出す可能性があります。
他業種から参入した成功例
建築業界からデイサービスに参入して成功したケースをご紹介しましょう。
- 近所の老人ホームでボランティアを経験
実際に高齢者と接してみることで、自分の知識・スキル不足を痛感し、勉強を始めます。 - ヘルパー2級を取得
1ヶ月の短期講座を受講し、ヘルパーの資格を取ります。他にも介護関連の通信講座に申込み、建築事務所で現職を続けながら知識を身につけます。 - 登録ヘルパーとして働いてみる
建築事務所の仕事を家族に任せ、約3ヶ月、介護事業所でヘルパーとして勤務。現場で利用者と接したことで、介護知識やスキルが深まりました。(このケースでは数ヶ月ですが、数年かけて現場経験を積む場合もあります) - 事業計画とコンセプトを作成・事務所の改築
数ヶ月かけて事業計画を練り、コンセプトを固め、事務所を一部改築しました。ここまで約半年かかっています。 - 事業申請と開業
デイサービスに参入し、建築業の経験を活かして「日曜大工プログラム」というリハビリのサービスを開始。廃材や中古の工具を利用したのでコストも低く、利用者には好評を得ています。
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