
訪問看護の現場は人材不足!人が来ない・定着しない理由と4つの解決策

日本では高齢化が進み、医療機関のベッド数が足りなくなる恐れがあることから、在宅医療が推進されています。しかし、対応してくれる医師や看護師がいなければ、在宅医療は成り立ちません。実際に訪問看護の現場は人材不足が進んでおり、将来的な経営に不安を抱いている経営者もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、訪問看護の現場で人材不足が起こっている原因と、その4つの解決策を紹介していきます。
1.人手不足! 利用者の増加に看護師の数が追い付かない
厚生労働省が公表している在宅医療の最新動向では、2025年におよそ30万人程度が在宅医療患者になると予測しています。また、要介護認定者数は2000年~2016年までの間におよそ3倍になっており、増加するペースは拡大しているのが現状です。全国訪問看護事業協会の調査結果では、訪問看護ステーションに看護師や准看護師などが常勤で2.5人以上必要だとされています。2017年時点では、1つの訪問看護ステーションあたり常勤で平均4.8人なので、基準はクリアしています。しかし、訪問看護の利用者の増加によって、全国にある訪問看護ステーションの数は増えつつあり、将来的には看護師が不足する可能性が指摘されているのです。
さらに、追い打ちをかけるかのように訪問看護の利用者だけではなく、介護者の高齢化による看護師の負担増も懸念されています。介護者が高齢化して看護師の負担が増すと、より多くの常勤看護師が必要となるでしょう。訪問看護事業では、利用者の増加と看護師の負担増という将来的な課題を見据えて、早い時期から対策を取っておくことが重要になっています。
2.訪問看護で働くことの不安とは?
実際に訪問看護で働いている看護師の多くは、「スキルや経験値不足」「業務内容や休日」「医療機関など、他の関連スタッフとの連携」などの点で不安を抱いています。こうした問題の多くは、人材不足が原因です。たとえば、訪問看護の現場では、利用者の自宅に訪問したときに困ったことがあっても、一人で解決しないといけないでしょう。さまざまな経験を積んだ先輩からノウハウを引き継ぐことができればいいでしょうが、人手不足の現場ではそうした時間が十分にとれないこともあるでしょう。また、人手不足になるとどうしても過密な勤務体系になってしまいがちですし、他の機関とコミュニケーションを取るために時間も削られてしまいます。
しかし、反対に考えると、それらの不安要素を取り除いて働きやすい職場にすれば、訪問看護を目指す看護師が増えることが期待できます。訪問看護師の人材確保をするために重要なポイントは4つあります。
3.【解決策1】教育・サポート体制を整える
訪問看護師がしっかりした教育を受けられる環境を整えましょう。訪問看護師は人手不足が常態化しており、十分な教育を受けないまま現場に出されることもよくあります。すると、クレームを受けるリスクも高くなり、看護師の働く意欲をそぐことになりかねません。結果的に長く働いてくれない可能性は高くなるでしょう。看護師同士の連携を高めてノウハウを共有したり、事務所主催の研修会を開催したりするのもひとつの方法です。
また、現場で起きた問題を看護師一人だけに解決させるのはよくありません。同じ問題が起きたときに別の看護師が違う対処をしてしまい、クレームにつながる可能性もあるからです。たとえ些細なことであっても、現場であった小さな悩みなどを聞いてあげられるサポート体制を整え、働くことへの満足度を上げられる状況を作り出しましょう。
4.【解決策2】マネジメント力の強化
マネジメント力を強化することで、看護師一人ひとりの負担を減らすことが可能です。マネジメント力とは特定の目的のために組織をまとめる能力のことで、効率的な業務を行うために欠かせません。具体的には、看護師がバラバラに活動するのではなく、管理者となる人物を決めてそこから指示命令を下すような組織運営を心掛けることです。情報を取りまとめる部署を作ることで重複する作業をなくし、業務負担軽減に役立ちます。
また、看護師の多くが不安になっている「医療や福祉など関係機関との連携」についても、日ごろから関係を強化しておくことが重要です。それぞれの看護師が連携するのではなく、組織として信頼できる関係機関としっかりと情報共有を行うことで、看護師の不安を取り除くことができるでしょう。
5.【解決策3】多様な働き方に合う勤務体系を用意する
看護師のなかには妊娠や出産といったライフイベントが重なることで、働きたくても働けないという人もいます。そうした看護師を確保するためには、多様な働き方に合わせた勤務体系を用意しておくことが重要です。たとえば、子育て中の看護師は夜勤が難しい場合もあるでしょう。そうした場合には、子育て中の看護師は夜勤を少なくするシフトを組むなどの対策が重要です。また、子どもが急に熱を出してしまったという時に対応できるように、有給休暇を取りやすい職場の雰囲気を作っておくことも大切でしょう。看護師の数が多い場合には、思い切って院内託児所を開設するという方法もあります。
ライフスタイルが変わっても働ける職場というのは、勤務している看護師の安心感につながります。結果的に定着率は高くなり、人材不足の解消に役立つはずです。
6.【解決策4】職場環境のIT化を進めて作業量そのものを減らす
IT化を進めて情報共有をスムーズにすることで作業量を減らすことも可能です。スマホなどのデバイスがあれば現場に赴いているときでもコミュニケーションができるので便利です。特に住民同士のつながりが薄くなっている都市部では、容体が変化したときにリアルタイムな対応が必要とされる機会も多く重宝するでしょう。費用はかかりますが、事業規模などに応じて導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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